知っておきたい!冬の乾燥対策と風邪予防
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更新日:2019年12月13日
寒い冬がやってきました。この時期は一年で最も気温と湿度が低く、乾燥する季節です。そんな時期だからこそ知っておきたい乾燥対策・風邪予防の知識をお伝えします!今年の冬は、乾燥・風邪に負けない体を作りましょう!!
空気が乾燥すると風邪をひきやすくなる?
風邪の原因は80%~90%がウイルスの感染です。
風邪のウイルスは200種類以上あるといわれますが、多くは冬の低温乾燥の環境で空気中の飛散量が増加します。
「ゴホン10万、ハクション100万」という言葉があるように、風邪をひくと1回のセキで10万個、1回のくしゃみで100万~200万個の飛沫が空気中にばらまかれます。
このウイルスは湿度の高い環境ではすぐに地面に落下します。ところが、湿度が40%以下になるとウイルスの水分が蒸発して軽くなるため、落下速度はゆるやかに。約30分間も空気中を漂うことになるのです。
空気中のウイルスは人が息を吸い込む時に鼻やノドから感染して、流行しやすくなると考えられています。また、空気が乾燥すると、ノドの粘膜が乾燥して炎症をおこしやすくなり、ウイルスを防御する力が衰えてきます。
こうしたことが重なって、空気が乾燥する冬には風邪をひきやすくなります。
冬の「かくれ脱水」に要注意!
体が乾燥し水分量が減ってくると、むくみ、頻尿、鼻水、関節の痛み、胃があれる、皮膚のかゆみなどさまざまな不調が出てきます。また血液が濃くなり、血流 ・ 血行が悪くなります。
この時期血圧が高くなったり、脳梗塞などが増えたりするのは、冷えと相まって、水分不足の影響があるのです。
「冬は夏のように大量に汗をかかないから、水分補給なんて必要ない」という考えは大間違い!しっかり水分を補給してうるおいある健康な体を手に入れましょう。
冬の脱水を引き起こす主な要因と水分補給のポイントを紹介します。
1. 冬は水分摂取量が減る
冬は水分を摂る量自体が減少する季節です。夏はがぶがぶと水を飲みますが、冬はそんなに多くの水分を摂ることが少ないかもしれませんね。また水分は飲料水からだけでなく、食べ物からも摂取されますが、夏の食べ物は水分が多いのに対し、冬の食べ物は水分が少ないとされています。
2. 不感蒸泄(ふかんじょうせつ)
汗とは別に呼吸や皮膚から水分が蒸発される機能を「不感蒸泄」といいます。乾燥する冬はこの不感蒸泄がなんと夏の20%も多くなっています。また温かい部屋と寒い外との温度差に対応するため、体は温度調節をすることで水分が奪われていきます。
一日に必要な水分量は?
一日に必要な水分量を計算するとき「体重(kg)×30ml」を目安とします。例えば50kgの人だったら、一日1500ml(1.5L)になります。
一気にごくごくと大量に飲むと胃に負担がかかり、尿として排泄されるのでゆっくりと飲むようにしましょう。
水分補給の目安
食事の時にコップ一杯。3食でコップ3杯。
食間にコップ1杯。朝食と昼食の間に1杯。昼食と夕食の間に1杯。計2杯。
朝起きた時に1杯。
入浴前に1杯。
寝る前に1杯。
簡単にできる!4つの乾燥対策
喉の乾燥から風邪に発展することも多いこの季節。加湿器を置くのが一番手っ取り早いですが、ここではどこの家庭にもあるもので手軽にできる乾燥対策を紹介します。
1. うがいをする
うがいをすると喉が潤い、喉に付着したウイルスを排出する効果があります。また喉が刺激され喉頭腺から分泌液が出て喉を潤します。喉の浅い方から声帯の方まで丁寧にうがいをすると効果的です。
2. 濡れタオルを室内に干す
タオルを湿らせて部屋に一枚干すと乾燥が和らぎます。またコップに水を入れて部屋に置いておくのも効果的です。オフィスでも簡単にできるのでおすすめです。
3. 首にタオルを巻く
冷気は首から入ってきて、首から水分が逃げていきます。首にタオルを巻いて寝るのがおすすめです。
4. 観葉植物を置く
まさに天然の加湿器である観葉植物は室内の乾燥を和らげます。より加湿したいときは葉に霧吹きをかけると植物の蒸散作用が活性化され効果的です。また球根の水栽培も、水分が蒸発して室内の湿度を上げてくれます。
今すぐできる!3つの風邪の予防対策
通常、体の防御システムがしっかりしていれば、ウイルスが体内に入ってきてもすぐに排除され、症状がでることはありません。
しかし急に暑くなったり寒くなったりと気温の変動が激しいときには体温調節がうまくいかなくなったり、体力が落ちたりすると免疫力も落ちてしまいます。
そのような時風邪ウイルスは喉や鼻の粘膜にとりついて、そこで仲間を増やそうとします。ウイルスは、鼻や喉の粘膜細胞の中に入り込むと仲間が増え始め、風邪の症状が現れます。そこで、普段の生活に少し気を使うことで、風邪を予防することができます。
1. 手洗い
ウイルスはそこら中に存在しています。空気中に浮遊しているウイルスが直接のどに感染する以上に多いのが、手についたものが口に入るというパターン。外から帰ったらまず手を洗い、手についたウイルスが食事などの際に体内に侵入しないようにしましょう。
2. 睡眠をとる
睡眠不足は疲れやストレスが溜まり体力が落ちて風邪を引きやすくなります。体を温めてぐっすり眠り、休息をとるだけで、ひきかけた風邪が悪化せず、水際で防ぐことが可能です。
一般的に理想の睡眠時間は一日6~7時間です。よく休み、翌日に疲れを残さないようにしましょう。
3. ウイルスに対する抵抗力・免疫力を高めるバランスのよい食事をとろう!
●たんぱく質:基礎体力をつけ抵抗力を高める
魚介類・卵・肉類・卵・大豆製品・乳製品など
●ビタミンC:免疫力を高める
イチゴ、みかん、キウイフルーツ、ブロッコリー、ほうれん草、イモ類など
●ビタミンA:のどや鼻などの粘膜を保護する
ほうれん草、人参、カボチャなどの緑黄色野菜、うなぎ、チーズなど
●ビタミンE:白血球やリンパ球の働きを良くし、免疫力を高める
南瓜、ほうれん草、赤ピーマン、アーモンド、胡麻など
●亜鉛:疲労回復、新陳代謝を活発にする、免疫機能を高める
カキなどの魚介類、赤身の肉類、レバー、豆、ナッツ類、大豆製品など
最後に
今回は手軽に始められる乾燥対策・風邪予防対策についてまとめました。
職場や学校の空調によりお肌が乾燥してしまうという方も多いのではないでしょうか。まずはしっかり手洗い・うがいを。そしてこまめな水分補給を心がけて、乾燥する季節をのりきりましょう。