台風や地震の備えに!自家発電できるエネファームの仕組みとメリット
- 住まい
更新日:2020年06月15日
家庭用燃料電池「エネファーム(ENE・FARM)」は、LP ガスや都市ガスを使って自宅で発電できるシステムのこと。名前だけは知っているけれど、そもそも何なのか詳しくはわからないという方も多いのではないでしょうか。今回はエネファームの仕組みや特徴、導入メリット・デメリットについてご紹介します。
そもそも「エネファーム」とは?
エネファームは、LPガスを使って電気とお湯を同時につくる、発電する給湯器のこと。
暖房設備につなげることで、床暖房や浴室暖房乾燥機も利用することができ、お家で使う「電気」「お湯」「暖房」のほとんどを幅広くカバーすることができます。
最大700Wまで発電することができ、一年間を通してお家の電気の約50%を自家発電でまかないます(※1)。
2009年に販売を開始したエネファームですが、2019年には累計販売台数が30万台を突破(※2)し、新築はもちろん、給湯器の買い替えでエネファームを設置する家庭も増えています。
※1)パナソニック社製エネファームの場合。
※2)2019年11月時点、エネファームパートナーズ調べ。
エネファームの仕組み
エネファームはLPガスから水素を取り出し、空気中の酸素と化学反応させることで、電気を作ります(2H2+O2→2H2Oとなり、水の電気分解と逆の原理)。
発電時の「熱」を使って同時にお湯も作るので、給湯や暖房も利用することができます。
また、化学反応で電気を作ることから、発電時には二酸化炭素(CO2)が発生しないクリーンな発電です。
エネファームのメリット
我慢せずに節電することができ光熱費を削減!
エネファームで自家発電することで、電力会社からの購入電力を抑えて電気代を削減。我慢せずに、普段通りの生活で自然と節電することができます。
発電にガスを使用するのでガスの使用量は増えますが、ガス会社とエネファーム向けのお得なガス料金プランを契約することでトータルの光熱費を抑えることができ、従来型のガス給湯器を使用するよりもお得になります。
電気代は2011年以降より、再エネ賦課金や原発の稼働停止等の理由から、全国的に年々値上げが続いています。そのため光熱費を節約するためには、いかに電気の使用量を減らすかがポイントとなります。
温水暖房が使える
ガス温水床暖房や浴室暖房乾燥機などの暖房器具が利用できるようになり、おうちが快適に。
床暖房は、床からの「輻射熱(ふくしゃねつ)」と、「熱伝導」「対流」を組み合わせ、部屋全体をあたためる暖房。ハウスダストを巻き上げたり、空気が乾燥したりしないので、小さなお子様がいるご家庭にも安心。
浴室暖房乾燥機は、浴室での暖房や衣類の乾燥ができ、ミストサウナ等の機能がついている機種も。冬場の入浴が快適になり、お年寄りのヒートショックの予防に効果的です。
停電時に「電気」も「お湯」も「暖房」も使える
停電が起きた際にエネファームが発電を行い、専用コンセントにつなぐことでテレビや照明、携帯電話の充電等を行うことができます。
最長8日間(約192時間)発電ができ、最大500Wの電力が利用可能(※3)。お湯も暖房も継続して使うことができるので、災害時にも安心です。
さらに、断水時には貯湯タンクからお湯(水)を取り出して雑用水として使用することもできます。
※3)パナソニック社製エネファームの場合。
エネルギー効率が良く地球環境にもやさしい
発電所で作られた電気は、電線を通して家庭に届くまでの送電ロスで、約60%が無駄になっています。エネファームの場合は自宅で発電を行いその場で利用するのでロスが少なく、発電時に出る熱もお湯を作ることで有効利用。
エネファームを導入することで、一戸あたり約1.0トンの二酸化炭素排出量を削減することができ(※4)、地球環境にも優しく、無理なく省エネできます。
※4)パナソニック社モデルケースでの試算。
天候に左右されずに発電できる
太陽光発電の場合は雨の日には発電量が少なくなりますが、エネファームの場合は雨や曇り等の天候に左右されずに発電が可能です。
既に太陽光発電を導入している家庭の場合も導入メリットがあり、太陽光とエネファームとのダブル発電にすることで、家庭で使用する電気のより多くを自家発電でまかなえるようになり、光熱費がお得に。
エネファームで作った電気を優先的に使用するので、太陽光発電で作った電気をより多く売電することができるようになります。
エネファームのデメリット
設置するためのスペースが必要
貯湯タンクを設置するため、従来のガス給湯器と比べると広い設置スペースが必要となります。
ただし、狭いスペースや障害物がある場合にも、ユニットを分離して設置することができるので、柔軟な設置が可能です。
お湯を使う量が少ないと発電しにくい
エネファームは各家庭の電気・お湯の使用量に応じて無駄なく発電を行うため、毎日お風呂にお湯はりする等の「給湯量の多い家庭」におすすめです。
給湯や暖房はあまり使わないというご家庭は発電の恩恵が得られにくくなり、メリットが出る一般的な目安としては3人家族以上のご家庭が好ましいと考えられています。
導入コストが高額
エネファームの導入コストは、従来の給湯器と比べると高額。
ただし、環境性能が高いことから国に補助金制度があり、導入コストが抑えることができます。一部自治体では独自の補助・優遇制度があるところもあり、こちらもイニシャルコストを抑える手助けに。
2020年度のLPガス用エネファーム補助金給付実績は下記の通り。
この他に、市町村から別途補助金が給付される場合があります。
【パナソニック社製の場合】
エネファーム補助金 60,000円
※新築の場合は30,000円。
【アイシン社製の場合】
エネファーム補助金 100,000円
※新築の場合は70,000円。
エネファームのよくある疑問
湯切れの心配はないの?
万が一貯湯タンクのお湯が減っても、内蔵のバックアップ熱源機が作動してお湯を作るので湯切れの心配がなく、お湯がたっぷり使えます。
エネファームの運転音はどのぐらい?
設置環境にもよりますが、運転音はおよそ38dBです。夜間も運転を行うので、運転音が気になる場合は、寝室や隣家に近い場所への設置を避けるのがおすすめです。
集合住宅に設置はできる?
集合住宅に対応したマンション用エネファームが販売されています。
エネファームはこんな方におすすめ
特にエネファームがおすすめなのは、こんなご家庭です。
●家族が多く、電気をたくさん使っている。
●屋内でペットを飼育しており、1日中エアコンをつけている。
●災害対策に興味があり、災害に強い家にしたい。
●今の給湯器を10年以上使い続けており、買い替えを検討している。
給湯器は年数が経過してくると、お湯を作る能力(効率)が徐々に落ちていき、修理部品も10年を目安に製造されなくなっていきます。
「給湯器が壊れてその日はお風呂に入れなかった…」といったことがないように、使用して十年以上経過した給湯器は、壊れる前に買い替えを検討するのがおすすめです。
エネファームの口コミ
エネファームを導入した方の口コミをご紹介します。
自宅で仕事をしているので、朝から晩までエアコンはつけっぱなし。親子で終日在宅の我が家の場合は、光熱費が抑えられて、とても助かっています。
災害対策として、停電時でもガスが無事なら電気が使えるエネファームを導入しました。特に難しい操作もなく、モニターで発電量やCO2削減量が見られるのがちょっとした楽しみです。
導入前に、まずは無料シミュレーションを!
停電時でも電気やお湯が利用でき、しかも光熱費が抑えられると良いこと尽くめのエネファームですが、導入時のイニシャルコストは高額で、導入してお得になるのかどうかが不安ですよね。
そこで、現在の電気代やガス代から、エネファーム導入後にどのぐらいお得になるのか算出できる、無料シミュレーションを受けるのがおすすめです。
実際のランニングコストがどのぐらいになるのかを確認することができ、導入後にお得になるのか総合的に判断することができますよ。
エネファームの無料シミュレーション・ご相談はこちらから
浅野産業株式会社 新エネルギーチーム
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