胃腸を助ける「大根」の栄養と保存方法
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更新日:2019年12月20日
大根の旬と栄養
現在では年中販売されている大根。旬の時期は11~3月、もしくは7~8月です。
鍋や煮物などがよく食卓に登場する冬が大根の旬に重なり、大きくおいしい大根を食べることができます。
大根は根が淡色野菜、葉が緑黄色野菜で、含まれている栄養成分が大きく異なります。
根にはジアスターゼという消化酵素が含まれており、胃腸の消化吸収を助ける働きがあり、胸やけや胃もたれを予防する効果があります。
大根の根の先端のほうにはピリッとした辛みがありますが、この辛味はアリルからし油といい、胃液の分泌を高め、消化促進の効果があります。また、食物繊維も多く含んでおり、コレステロールの上昇を抑えたり、発がん抑制効果も期待できます。
大根は「自然の消化剤」とも言われており、胃腸の働きを助けるたくさんの酵素が詰まっていることがわかります。
葉にはβ-カロテンやビタミンC、カリウムなどが根の部分よりもはるかに多く含まれています。
いつも料理をするときは捨ててしまいがちですが、細かく刻んで焼飯などに活用すると、一気に栄養満点のご飯になります。
おいしい大根の選び方
一見どれも一緒のように見える大根。どこが目利きのポイントなのか、よくわからない方も多いのではないでしょうか。お買い物をする際に、ぜひ目をつけていただきたいところをご紹介します。
- 根の部分に傷やシミが少なく、ひげ根の穴が深くないもの。
- 皮の表面に張りがあり、白色がきれいで根と葉の付け根は明るい緑色のもの。
- 持つとずっしり重いもの。
- 葉がついている場合は、葉の緑色が濃いもの。
- カットされている場合は、切り口に凹凸がないもの。
首の部分が緑色だと、まだ辛そうなイメージがあるかもしれませんが、新鮮な大根である証拠。見た目に対して重みがあるものの方がみずみずしい大根です。並んである大根を持って比べるとわかりやすいですね。
大根と食べ合わせが良い食材
大根に含まれている消化酵素のジアスターゼやビタミンCは加熱に弱いので、効果的に摂りたいのであればサラダや大根おろしなど生食をおすすめします。
また、脂ののった焼き魚に大根おろしを添えるのは、おいしいだけでなく消化を促すので、胃腸にもやさしいパートナーでしょう。
大根にはカリウムも含まれているので、鶏肉や豆腐などのたんぱく質との相性はバツグン!高血圧の予防の効果があります。
他にも大根の食物繊維やビタミンCも含まれているので、たんぱく質との組み合わせは肌荒れ解消にもつながります。
いつもの大根サラダに、少し蒸し鶏を入れてみるなど、一工夫してみてはいかがでしょうか。
大根の保存方法
大根を保存する際は、根の栄養分が葉にとられないように、根と葉を切り離すことが大切。買ってきたらすぐに葉を切り離しましょう。
切ったらラップに包むかポリ袋に入れて、冷蔵庫の野菜室へ入れます。袋に入れる前に、それぞれを軽く湿らせた新聞紙で包むのもおすすめ。冬場など屋外の気温が低い季節であれば、屋外での保存も可能です。
葉は傷みやすいので、サッと塩ゆでしてから水気を絞り、ラップで包んで冷凍保存もおすすめ。1~2日で使い切るときには、ラップで包んで冷蔵庫で保存します。
大根の下ごしらえ
1.水でよく洗う
皮ごと使う場合はもちろん、皮をむく場合もよく水洗いしましょう。水気はペーパータオル等でふき取ります。
2.指定の長さに切る
葉がついている場合は切り落とし、料理にあわせて指定の長さに切ります。
3.皮をむく
大根の皮をむきます。短いときには包丁で回しながらむき、長いときにはピーラーで上から下へ滑らせるようにすると、きれいにむけます。
4.水から茹でる
薄切りや千切りなどの火の通りが早い場合を除き、茹でるときには水から茹でるようにします。
大根のレシピ
大根を使ったレシピ例をご紹介します。そのまま食べればシャキシャキとみずみずしい食感が楽しめ、じっくり煮込むことで味がしみこみ美味しくなります。寒い時期はおでんやふろふき大根などもおすすめ。